3月21日は春分の日という休日ですね。
この日に合わせて卒業式を迎えられる方もいらっしゃると思います。
ところで、この日がどうして祝日で、春分の日というのかご存知ですか??
また、春分の日は何のためのお休みなのでしょう??
「今週は祝日があるぞ!ラッキー!」
なんて思っていらっしゃるかたも、あらためて意味を知り
どんな思いが込められているのか、どんな風に過ごすのか、少しだけ時間をとって考えてみませんか?
春分の日~天文学的観点から~
春分というのは、太陽の動きを軸とした二十四節気の中のひとつの節気です。
二十四節気について▼参照元国立国会図書館HP
http://www.ndl.go.jp/koyomi/chapter3/s7.html
一年を二十四に分けるので、
365÷24=15.1666…
おおよそ15日、だいたい半月ほどで移り変わっていきます。
二十四節気のはじまりは春の立春で、その後
立春(りっしゅん)⇒雨水(うすい)⇒啓蟄(けいちつ)⇒春分(しゅんぶん)⇒清明(せいめい)⇒穀雨(こくう)
の6つの節気が春に当たります。
実は二十四節気は日本独自のものではなく、中国から入ってきたものなので、
実際の日本の季節とズレを感じることがあります
春分の日~どうして祝日扱いなのか?~
さて、ここで祝日について考えてみましょう。
自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、
よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、
ここに国民こぞって祝い、感謝し、
又は記念する日を定め、これを「国民の祝日」と名づける。
とあります。恐らく、ほとんどの人がこの文章を知らないと思いますが…。
つまり、祝日とは、
よりよい生活のために祝い、感謝する日
なのですね!
そして、春分の日は、
自然をたたえ、生物をいつくしむ。
祝い/感謝の日なのです。
もとは宮中の祭祀として、歴代の天皇・皇后・皇親の霊を春と秋の2度祀る重要な祭日でした。(春季皇霊祭、秋季皇霊祭といいます)
名前も皇霊祭という祝日でしたが、その後、春分の日、秋分の日と名称が変わりました。
こうした名称の変更ですが、
戦後日本国民と天皇の結びつきを弱めようとGHQの介入があり、
- 春と秋の皇霊祭は春分の日と秋分の日へ
- 11月3日の明治節(天皇誕生日)は文化の日へ
- 11月23日の新嘗祭(収穫祝い)は勤労感謝の日へ
と変わっていったそうなので、戦後生まれの私たちは
元の意味を知らないのですね。
2019年、2020年の祝日
平成31年(2019年)は、即位礼正殿の儀のために5月1日、10月22日が祝日となります。
5月1日が国民の祝日のため、その前後の4月30日と5月2日も祝日となるので、
土日がお休みの方は、4月27日から10連休となりますね。
オリンピックが行われる令和元年(2020年)からは、体育の日がスポーツの日に変更になり、
特例として10月ではなく、7月24日に決まっていました。
が、感染症の影響で東京オリンピックはまさかの翌年へ繰り越し、
異例ではありますが、2021年に開催されました。
2021年はどうなったのか?
2021年はオリンピックの開催に合わせ、7月19日の海の日が22日へ、10月11日のスポーツの日が7月23日へと変則的な変更になりました。また、山の日は8月11日の予定でしたが、こちらも8月9日へと変更。
直前になって「あれ?」と思った方も多かったのではないでしょうか。
開催直前までは本当に実行されるのかという不安な空気の中、日本は金メダル27、銀メダル14、銅メダル17と合計58のメダルを獲得しました。
彼岸とは
三月と九月にある春分と秋分は、昼と夜の長さが同じになる日です。その前後三日、計七日間をお彼岸と呼び、お墓参りに行き、ご先祖様を偲びます。このご先祖様を偲ぶ、敬うという考え方が日本には昔から色濃く残っていますね。
彼岸(ひがん)=あちら側の岸なので、ご先祖様たちがいらっしゃるところ
対して、
此岸(しがん)=こちら側の岸なので、わたしたちの暮らしているところ
です。
こちらは、仏教の考え方ですが、西の果てに極楽浄土があると言われており、
真東から日が昇り、真西に沈む春分と秋分はご先祖様のいらっしゃる彼岸により近い時期と言えます。
今のわたしたちがあるのも、先祖代々命が繋がれてきたからこそです。
国民の祝日ですし、時間をつくってお墓参りへいったり、
ご先祖様を偲んだり、ご先祖様について調べてみてはいかがでしょうか??
まとめ
一月のお正月にも、歳神様がご先祖さまを引き連れてやってくるという考え方がありますが、これほどご先祖様を大切にする民族は他にないのではないでしょうか?
日本という国家自体が神武天皇からの血筋をずっと引き継いできた国だからこその思想ではないかなとも思います。
普段あまり深く考えることはないですが、ご先祖様というのは今の自分を証明する尊い存在です。
自分がおぎゃぁとこの世に誕生するまで、一人も欠けず、繋がってきたという奇跡のような歴史、そして命のありがたみを日頃から感謝していたのが昔の人だと思います。
そのことを意識していたからこそ、お盆だけではない、お正月にも、彼岸にも、
もっと言えば常日頃から自分を見守ってくれているご先祖さまの存在に想いを馳せ、お参りをする、それが日本人の考え方なのですね。
誰かがいつも側で見守ってくれている
そう思うだけで心強くなり、日々過ごしやすくなりませか?
現代は日々の仕事ややることが多く、なかなか故人に想いを馳せたり自分の存在を過去からのつながりとしてみる機会や時間を作れないですが、今までずっと繋がってきた歴史があなた自身であり、これから次の時代にも繋いで行くという意識を普段から心がけるだけで、日々の気忙しさからすこし解放されるかな?と思います。
「祭日だ!ラッキー」と今まで思っていた方も、ご先祖様を偲ぶことで今までの歴史の中に自分がいること、未来に繋いでいく重要な役割をもっていることを心に留めて21日を過ごしてみてはいかがでしょうか??
自由と平和を求めてやまない日本国民は、美しい風習を育てつつ、
よりよき社会、より豊かな生活を築きあげるために、
ここに国民こぞって祝い、感謝し、
又は記念する日になれば良いなと思います(*^^*)
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