【和婚Q&A】「和装で友人の結婚式に出席したい!」どんな着物が適切ですか?
~年間200日の和服生活の【きもの講師兼介添え】がお答えします~
8月も残すところ3日で、
街のショーウインドウもすっかり秋使用になりました。
芸術の秋
読書の秋
スポーツの秋etc…
これから気候も良く、様々な活動が行われる時期ですが、
婚礼業界では、【婚礼の秋】がはじまります!
婚礼業界に15年ほど携わっている者が
目の当たりにする事実は、
一般の人が想像するものと
少し違うかもしれません。
【ジューンブライド】という言葉から
6月の結婚式が最も多いと
思っておられる方もいらっしゃいますが、
6月の花嫁はウェディング業界が仕掛けたもので、
梅雨時期に件数を増やす為のものですからね。
件数が最も多いのは、秋!
トップは11月です。
続いて10月!
地域差もあるかもしれませんが、
関東地方での婚礼に関わっているわたしは
毎年そうでした。
ということで、
婚礼に参列する機会が増えるシーズンです。
気候も良いですし、
と思っている方は、これからチャンスですよ!
チャ・ン・ス!
あと4日で9月ですから、
そろそろ結婚式参列の準備を始めましょう(^^)/
【和装で出席】の憧れが、今からの準備で間に合います!
友人としての出席は何を着ていけば良い?
と思った場合、どんな種類の着物があるかを知っておかなくてはいけませんね。
結婚式、披露宴と言う場はフォーマルなスタイルが期待される場所です。
お祝いの場所ですからね(*^^*)
和装で出席する場合もフォーマル・セミフォーマルを選びましょう。(二次会などの場合には当てはまりません)
【仕立て】
まずは、和服の仕立てについてですが、
和服にも夏用、合服、冬用とあり、
10月から5月までの間は、袷というものを着用します。
裏が付いている着物のことです。
おおよそ、今の世の中にある着物は袷がほとんどです。レンタルも殆どが袷。6月~9月の場合はまた別の種類があるのですが、それは別記事でご紹介しますね。
【格】
和服の場合はカタチが全て同じなので、
柄付けによって格を分けています。
それがいわゆる
・留袖
・振袖
・訪問着
・色無地
・付け下げ
呼ばれているものです。
上記に挙げた5種類は、結婚式の場に相応しいものですので、次にひとつづつ紹介していきますね!
結婚式に着ていく着物の種類
留袖
留袖は、裾模様が入っている着物です。
単に留袖という場合は、地色が黒の黒留袖のことを言います。黒以外の裾模様が入った留袖を色留袖と呼んでいます。
ミス・ミセスの区別なく着られる色留袖ですが、
留袖自体が「親族が着るもの」という慣習が強いので、
色留袖を着ていると、親族と間違われるかもしれません。
NGではありませんが、訪問着などの方がオススメです。
黒留袖は、【新郎新婦の母親か親戚】
という立場でしかなかなか着る機会がないですが、
写真は伊勢神宮で正式参拝したときに
着用したものとなります。
「こんな場面でも着用できるんだ!」の
参考になれば幸いです。
振袖
振袖は、言わずと知れたミスの正装ですよね!
で、ここで重要なのは、ミスかミセスか・・・というのと同時に
自分の年齢と振袖の柄ゆきというものがあります。
ミス、つまり未婚女性にアドバイスするとしたら…
個人の考えですが、
振袖を着る機会というのはそうそうないので、
もう、おおいに着てもらいたいと思っています(*^^*)
成人式で親御さんにプレゼントされたまま、
その後袖を通していない方は特に!
でないと、30代になってくると、
を悩んでしまい、そのうち袖を通さずにママになり…
娘さんが生まれて娘さんが成人したら
【ママ振り】として活躍できますが、
そこまで寝かせるのは非常に勿体ないです!
今すぐ妊娠したとしても、
娘さんが振袖に袖を通すのは20年後になりますからね。
というより、30代以降になってくると、
はっきり言って、その人のセンスにもよります。
40代で、見た目も若くて、未婚の女性が
お兄様の結婚式に振袖を着た友人の例があります。
・振袖も落ち着いた濃いブルー、
・帯結びもシックなものにした、
・家族が和装一家であったこと
など。年齢的に考えると「?」の疑問符が付くものも、やはり時と場合によっては相応しいものになるという可能性はありますが、
着る本人としては、やはり大変勇気がいるものです。私の友人も家族の熱い要望があり、着用したんだとか。
後で写真を見せて貰いましたが、彼女の場合は、「素晴らしく素敵だった」です!
そのうち、40歳で2度目の成人式
60歳で3度目の成人式に振袖を着るという
流れが起きてきたらもっと気軽に着られるように
なると思いますが、(そういう活動もしていきたいし、広めたいと思っています!)
今のところの常識では、30代以降の振袖は、【人による】というアドバイスが精一杯です。
訪問着
訪問着は、友人として出席する場合には、最も活躍してくれる着物になります。特徴としては、下向きの柄がなく、柄が全て上を向いていて、左に習えしたときに柄が出ます!
「柄が上を向いている」は、今までに紹介した全ての着物に共通です。
訪問着について、意外と知られていないですが、比較的歴史は浅く、西洋文化が流入してきた時に椅子での席で、留袖だと華やかさに欠けることから着席時でも柄が見え、華やかに見える訪問着が誕生しました。
ということで、着ていくと、それだけで結婚式に彩を添えることが出来ます!
ここ2-3年は、ゲスト全員黒尽くめの披露宴はあまり出会っていないですがそれ以前になると、会場全体が
「暗っ!」
となってしまうくらい、ゲストの服装が黒い結婚式もありましたねぇ・・・。
自身が出席することで、その場に華を添えられるって良いと思いませんか?
色無地
友人として結婚式にお呼ばれした時にも相応しいです。訪問着に比べて落ち着きがあるので、特に…アラフォーなど(わたしですが…)年齢が上がってきてからの披露宴に着ていくにも良いですし、七五三や卒業式など、ママの立場として着用するのにも役立ちます!
写真の色無地は角度によって光って見えますが、光沢がない色無地もあります。
付け下げ
付け下げは、訪問着っぽい柄行ですが、訪問着に比べるとシンプルです。
見比べて頂くと分かりますが、柄の締める割合が全然違うでしょう。
柄は、訪問着同様、立っています。(全て上向きと言う意味)
訪問着と付け下げに明確な線を引きたいところですが、
【絵羽模様】かどうか?という基準は、非常にわかりにくいので、見た目に少しシンプルなものを付け下げと呼ぶかな?
としておきます。
詳しく掘り下げると、人によっても意見が分かれるところなので、また、機会があったら深堀りしてみますね。
結婚式に着ていっても良いですが、訪問着や色無地などをお持ちの方は、そちらの方が良いかもしれません。パーティーに近い形式の結婚式だと
適しているかな?と、個人的に思います。
わたしも去年友人の披露パーティーに出席する時に着用しましたが、会場が古民家で、新郎新婦とゲストの距離がとても近い場所でした。
ということで、簡単にまとめると…。
・友人としての出席なら、訪問着、訪問着が少々派手だと思う場合は、色無地がオススメ
という個人の意見です。
さて、ここでは紹介していませんが、【小紋】と呼ばれる普段着に分類されるものは、結婚式には着ていかないですね。
小紋の見分け方は、【柄が立っていない】ので、そこをしっかりと見てくださいね!
実はコスパ最高!の和服
・次の次の代まで受け継いでいける
・結婚してからも着られる
・草履だとヒールよりも楽
なんていうメリットもたくさんあるんですよ。
このメリットもここに綴れないくらいたくさんありますので、また、別の記事で紹介していきますね!
ということで、
今回は
「友人の結婚式に和装で出席、どんな着物を選べばいいの?」
について、詳しく解説しました。
着物の種類、お分かりいただけたでしょうか??
結婚式以外にも、それぞれの着物でオススメの着用場面も記載しているので、是非参考になさってくださいね!
それでは!どんどん機会をつくって、めきめき和装美人へと変身していきましょう^^
「日本人で本当に良かった!」と心から感じる時間が増えることを応援してます!
最後までお読みいただき、ありがとうございました(*^^*)
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