二十四節気【白露】~今年は十五夜が見られるかも!~
本日は二十四節気の【白露(はくろ)】についてご紹介します。
聞きなれない言葉ですが、とても綺麗な言葉ですね(^^)
二十四節気とは
二十四節気とは、一般的に用いられる四季、春夏秋冬をさらに細かく、
それぞれ6つの季節に分けたもので、太陽の動きを元に定めたものです。
365÷24=15.20… おおよそ15日毎の季節を表した言い方で、月に2回ずつあります。
平安時代に広まり、日本古来のものと思われていますが、
実は発祥元は中国となります。
ですので、日本の暦と若干のズレを感じることもありますが、
農業の目安として日本にも取り入れられ、活用されてきました。
春 | 1.立春 | 2.雨水 | 3.啓蟄 | 4.春分 | 5.清明 | 6.穀雨 |
夏 | 7.立夏 | 8.小満 | 9.芒種 | 10.夏至 | 11.小暑 | 12.大暑 |
秋 | 13.立秋 | 14.処暑 | 15.白露 | 16.秋分 | 17.寒露 | 18.霜降 |
冬 | 19.立冬 | 20.小雪 | 21.大雪 | 22.冬至 | 23.小寒 | 24.大寒 |
白露は秋の3番目の節気。
日本人ならではの感覚を研ぎ澄ませ、季節を感じる心と感覚、旬のものを生活に取り入れることで
暮らしが、心が豊かになっていきます。
ほら、旬のものを食べると嬉しくなるし、元気になりますよね!旬のものには、地球のエネルギーがいっぱい詰まっているからです(*^^*)
栄養が含まれていますものね!
からだに取り入れる栄養面だけではなくて、
エネルギーという観点からみても
生きることに満ち満ちているので、
意識して取り入れていきたいですね♪
秋の3番目の節気【白露】は草花に朝露がつく頃
9月8日は白露です。暦便覧によると、『陰気(いんき)ようやく重なりて露こごりて白色となれば也』とあります。
現代の言葉でわかりやすく表現すると、朝晩の気温が徐々に低くなり、草花に朝露がつく頃。また、今まで陽の気が盛んだったものにだんだんと陰の気が重なってくるという意味です。
陽の気、陰の気というのは、陽だから陰だから良い悪いというものではなく、太陽と月、男と女、夏と冬など、対の関係にあるもので、物事は全て陽と陰で出来ています。
これは、0か1かというものではなく、夏で陽の気が盛んだったものに少しずつ冬の陰の気が混ざり合ってくる様子を表した言葉となります。「重なりて」と言う表現が、非常に日本人らしさを感じさせます。
このように季節の移ろいを感じられる日本列島という場所に住んでいる事は非常に貴重なことですよね!また、白露の時期は様々な行事や雑節があるので、次にご紹介します。
2022年白露期間の行事 9月8日~9月22日
- 9月9日 重陽(ちょうよう)の節句
- 9月10日 十五夜(仲秋の名月)
- 9月11日 雑節の二百二十日(にひゃくはつか)
(立春から数えて220日目で風に注意する日で農家の三大厄日と言われている) - 9月19日(月宿) 敬老の日
- 9月20日(火) 彼岸入り
- 9月23日 秋分の日、昼と夜の長さがほぼ同じになる日であり、お彼岸の中日でもあります。(正確に言うと、秋分からは次節気です)
白露の旬の味覚
この時期旬を迎えるのはサンマ、カツオ。芋栗かぼちゃもこれからどんどんおいしくなりますね!
この時期に仲秋の名月を迎えることも多いのですが、9月の満月は、旬の芋を備える風習がある場所では芋名月などとも呼ばれていますよ。
白露の草花
コスモス
和名は秋桜。秋に桜のような花弁の花を咲かせることから、この名前がついたそう。7月~10月頃まで長く楽しめる花。早咲き、遅咲きがあり、オレンジが鮮やかな黄花コスモスは夏に、ピンクや白のコスモスは9月が見頃です。
都心でもたくさんのコスモス畑があります。
有名なところだと、東京都立川市の国営昭和記念公園がありますね。
個人的に訪れてみたいなと思ったのは、千葉県のあけぼの山農業公園という場所です(どれくらいの規模なのかな?)背景の風車とコスモスがとてもマッチしています。
彼岸花
和名は曼殊沙華(まんじゅしゃげ)。田畑や墓地などに群生しています。別名が多い花で、捨て子花、死人花、地獄花など地方により呼び名が様々です。
現在のように火葬ではなく、土葬だった時代、お墓の周囲に多く彼岸花が咲くことから死人花などの名がついたようですね。彼岸花には毒があり、その毒のお陰で遺体にいたずらをするモグラやネズミなどを寄せ付けなかったようです。墓場に彼岸花が多いというのは理にかなっているんですね。
また、彼岸花=死のイメージが強いですが、天上の花とも考えられています。
白露の装い
「秋祭りに浴衣はOK?」という疑問がある方もいらっしゃるのでは?各地域の気温や湿度の差もありますが、9月中旬を目安に、最終的にはお彼岸までに切り替えると良いと思います。
9月まで浴衣を楽しみたい方は、金魚や朝顔のような夏らしいモチーフよりも、秋を感じさせるコスモスやモミジなどを取り入れてみてはいかがでしょう?もしくは、通年着られる柄を選ぶのも良いと思います。
または、浴衣の下に長襦袢を着て単衣着物として着られると良いでしょう。有松絞りの浴衣や阿波しじらなどは、長襦袢を入れて着ても良し、入れずに着ても良しの大変幅の広い着物と言えるでしょう。
教科書的には単衣の時期ですが、まだまだ気温が高いため、見た目に暑苦しくならないように、帯揚げや帯締め、半衿は涼しげなものにすると見た目温度も変わってきます。インナーで調整するのも効果抜群で、私はこの頃はまだ麻の長襦袢を着用しています。
白露の風習
重陽の節句
9月9日、重陽(ちょうよう)の節句は、
桃の節句や端午の節句と並ぶ五大節句のひとつで、
【菊の花に綿を被せておき、朝露を含んだ綿で身を清める】
という習わしがありました。日本に古くからある風習や、習慣には、このような【身を清める】ことを目的としたものが多いです。
いや、驚くほど多いです。
で、こちらの節句も実は中国由来(笑)輸入したものが変化を遂げて今の日本独特のカタチになっています。これこそ、和する文化と言えるのではないでしょうか。
二十四節気もそうですが、昔から大陸の影響を受け、様々な文化や行事を取り入れているのがわかりますね。しかし、新暦になってからの暦のズレで、9月のこの時期は菊の花自体があまり咲いておらず、残念ながらマイナーになってしまっている節句です。(実際菊祭りなどと呼ばれる祭りは、10月、11月に行われることが多いですよね。)
反面、見直されているところもあり、桃の節句から半年後の、【オトナのひな祭り=後の雛】として、
仕舞ってあったひな人形を菊の花と共に飾る
という風習が出来つつあるようですね!
お雛様は何歳になっても女性の心を捉えるものです。自分の為にひな人形を購入する女性も増えているのだとか!
「わたしもひな人形を出してみようかな」と思った方は、飾るスペースを確保して、菊の花を飾り、真似してみてください。
仲秋の名月
旧暦の8月の15日の満月を仲秋の名月と言います。7月を初秋、8月を仲秋、9月を晩秋と呼ぶところからその名で呼ばれるようになりました。現在の暦では7月は夏真っ盛りという印象を持ちますが、以前は初秋だったのですね。日付は毎年変わりますが、2022年は9月10日になります。
白露のお祭り
別名生姜まつりとも言われるお祭りで、毎年9月11日~11日間行われます。だらだらと長く続くことからこの名がつけられたそう。令和二年からは、例祭は神職のみで執り行われているようです。
御朱印は、11日の初日祭を境に朔日祈願の朱印から、だらだら祭りの朱印に変わるようですね。
ご祭神
天照大御神(アマテラスオオミカミ)
豊受大神(トヨウケノオオカミ)
芝大神宮について
鎮座1000年を超え、石造りの階段が特徴で、関東のお伊勢様と言われています。JR浜松町駅から徒歩7分ほどなので、人でごった返しているという印象はあまりありません。ゆっくり参拝できると思います。
まとめ
暑さにぐったりとしていた夏も終わり、本当に過ごしやすくなってきました。
二十四節気という月に2回訪れる季節を肌で感じることができるようになると、心に余裕が生まれてきますね。
古くからの風習を知り、現代風にアレンジした後の雛も素敵な習慣だと思いませんか?
是非、ご自身ができるところから始めて、感受性を豊かにしていきましょう。
それでは、本日も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました!
「日本人で本当に良かった!」と心から感じる時間が増えることを応援してます!
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