最初は曖昧になりがちだけど、このポイントをしっかりと押さえてから選べば、後悔することもないわ(*^^*)
それに、「本当に着られるようになるか?」って心配でしょうけど、これはお箸を普段から使っている器用な日本人なら絶対大丈夫よ!
それよりも、学んだだけでそれを活かせない人の方が多くて、そっちの方が深刻だと思うわ。
街で和服姿の人を見かけたときに、
「わたしもあんな風に自分で着られるようになりたいなぁ」
と思ったことはありませんか?
このページに辿り着いたあなたは、
「いつか着れるようになりたい!」を現実のものにするために
既に動き出しているかもしれませんね。
そんなあなたの為に、今日は着付け教室の選び方についてお伝えします。
●ポイント1.どのレベルを目指すかを決めておく
●ポイント2.知っておきたい目に見えないお金
●ポイント3.ゴールの後をどう過ごすか?
後悔しないポイント1…どのレベルを目指すかを決めておく
まず、一番大切なことは、自分自身がどうなりたいか?です。
説明のために、なりたいレベルを3つの段階に分けます。
レベル1.自分で着られるようになりたい人(自装)
レベル2.家族や友人に着せてあげられるようになりたい人(他装)
レベル3.職業として着付師を目指す人(プロ)
この3つですが、目的も必要な技術も全く違います。
最初に伝えておきますが、本来、着付け教室とは、
「他人に着せて差し上げる技」を磨く場所です。
けれど、現代では自分で着ることが出来ない人が多いので、
入り口として自分で着るコースというのが必ずあるのです。
(わたしも最初自分が着付け教室に入ったときには、この辺りが曖昧でした。)
ですので、1.の自分が着られるようになりたい人が、
自分で着られることを最終目的に通ったら、
教室側からどんどん次のコースを進められて、
「思ったよりもお金が掛かってしまった・・・」とか、
「このレベルまで自分には必要なかった・・・」とか
後悔してしまうことになるのです。
これは、教える側と学ぶ側の目的違いの後悔パターンですね。
教室側は、最終的にはプロになるコースまで終了してもらうことが
目的ですので、すれ違いが起きてしまうのは当然です。
大切なことなので繰り返しますが、
着付け教室とは、「他人に着せて差し上げる技」を磨く場所です。
まずは、自分が最終ゴールをどこに置くか、しっかりと考えてみましょう。
レベル別の教室選び
レベル1.自分で着られるようになりたい人(自装)の人に合っているのは、
・自分で着るをゴールにした個人の教室
・購入予定があるなら、呉服店のレッスン
・公民館などの趣味性が高いサークルなど
または、大手でも入会の時にきちんとコースを聞いておいて、
「ここまで通います!」というお互いの意思確認が出来ていればよいと思います。
(もちろん、コースの終了間際には、次のコースへお誘いされるとは思いますが^^)
次に、レベル2.家族や友人に着せてあげられるようになりたい人(他装)
を目指す人は、趣味性の高いサークルなどに所属するのではなく、きちんとお金を払って学んだ方が早いです。
独学でも出来ないことはないですが、家族や友人とは言え、
他人に着せてあげる場合は、お互いが気持ちの良いやりとりが出来るように、他装の基本を学びましょう。
これは、大手の着付け教室でも、個人の教室でも、もちろん学ぶことが出来ます。
ただ、呉服店などで教えてもらえる範囲や、公民館などで趣味性の高いサークルなどは、
そこまで期待できません。
自分で目標とする期間をしっかりと決めて、学んでいきましょう。
最後にレベル3.職業として着付師を目指す人(プロ)ですが、
大手の教室では、最終過程まで終了後に、その教室の看板(教室を開く権利)を貰うことが多いです。...正確には購入するですが...。
晴れて、その看板を掲げて自分の教室を出すことも出来ますし、就職のときに役に立つでしょう。
また、プロ養成コースがある個人の教室も、外教室というカタチで、元の教室のカリキュラムを組んでいるところが多いので、確認してみてくださいね。
ただし、大手の着付け教室での資格と言っても、あくまで民間レベルの資格が多いので、
そこのところはきちんと調べておきましょうね。
国家資格はこちら▼全日本着付け技能センター
http://www.kitsuke.or.jp/
後悔しないポイント2…知っておきたい目に見えないお金
入学金や授業料は、入会時にもきちんと説明があり、見えるお金ですが、実は入会後の見えないお金が存在する場合があり、それが後悔のポイントとなることがあります。
これは、資格を発行するシステムがある大手に多いのですが、
次のコースに進むための「修了証、認定証」なるものが必要になる場合があります。
一例ですが、
講師▶準師範▶師範▶準教授▶教授
など、準師範コースに進むための講師認定、
師範コースに進むための準師範認定など・・・
賞状のようなものがいただけますが、その発行や、試験というカタチで
授業料とは別のお金が掛かることが多く、度重なると結構な金額です。
多い場合には、授業料相当の金額がかかる場合があります。
そのシステムが、後出しジャンケンのように感じられ、
「思ったよりもお金が掛かった・・・」
となってしまうのですね。
ただし、これは教室へ入る前には表に出していない金額だったということがあるので、
気になったときには詳しく聞いてみるのがよいですね。
ちなみに私が通った教室で、授業料と認定料合わせて100万円は超えました。
看板も取得したし、それはそれで、ひとつの事を学べたので受け入れられますが(まぁ、認定料は正直高いと思いますが...)
自分が着る目的だけで、結局ずるずる次から次へと上のコースを選び、
気が付いたら予想外の金額だった…というのは避けたいですよね。
また、目に見えないお金として、よく聞くのが
「着物や帯の販売会で半ば無理やり買わされた」
というものです。
これは、教室の運営方法によるのですが、
大きく分けて2つ、
A.塾やセミナーなどのように、生徒さんからの授業料を運営に充てているところ、
B.モノを販売して、販売利益から運営資金に充てているところ
のパターンがありますね。
大手やチェーンの着付け教室、個人の教室は、Aパターン
呉服店に付随して行っている教室はBパターンですね。
中にはAパターンのように見せかけて、授業料無料をうたって
Bの販売利益から運営をしているというところもありますね。
よく、「無料だって聞いたから入会したのに、騙された・・・」なんて
聞きますが、よくよく考えてみてください。
無料で教える側のメリットを。その労力を。
教えるからには何らかの対価が必要で、それがAの授業料なのか、Bのモノなのかという違いです。
昔は自分の着物を自分で着るくらいは親や親戚が教えてくれたかもしれませんが、
今は親世代も自分で着られない人が増えています。
和服から洋服に一気に衣類が変わってしまったことで、
親から子へと受け継がれていたものがプッツリと途切れてしまったのですね。
そして、着付け教室が1つのビジネスとして成立するようになりました。
皆が和服を普段着に着ていた時代には、考えられないことですね。
これは、ある意味残念なことだと思いますし、
自分が過去に持っていた「着たいけど、着れない」とか
「聞きたい人が近くにいない」ということを減らしていきたいので、
ご自身が学んだ後は、せっかくの技術を忘れないようしっかりと活かし、
伝えられる人に伝えていって欲しいなと思っていますし、
オトナの気軽に和服レッスンでは、そのようにレッスンを進めています。
後悔しないポイント3…ゴールのあとをどう過ごすか?
最初のなでしこさんとの会話でも、ちらっとお伝えした通り、
着付け教室へ通って、自分で着物を着る技術を身につけたにも関わらず、
その後、「着る機会がない」という理由でまた着物から遠ざかってしまう方が多くみられます。
そもそも、「機会」とはなんでしょう?
あなたは、着物を着る技術が身に付いたら、外へ気軽に着て出掛けられるようになりますか?
ここで、最も見過ごしがちで、しかも重要な点、
習った後にそれを活かせるかどうか?という点でのポイントが2つあります
一、仲間がいるかどうか?
これは、とても重要です。あなたは何かをする時に仲間の存在に助けられたことはありますか?
わたしはあります!
一緒に和服を楽しめる仲間の存在は重要です。
今は99%以上の人が普段から洋服で過ごしているので、
和服に憧れがあったとしても、なかなか着て外へ出る勇気が湧かないのです。
教室が一緒だった人と知り合いになり、仲間になれればベストですが、
家が遠かったり、年が離れていたり…
そんな理由で、せっかくの「和服を着る機会」を活用していない方が案外多いのです。
先日、ちょっとした集まりで、「かつたさんは和服を着ていきますか?」と聞かれました。
わたしが着ていくと答えると、「じゃ、わたしも」という返事が返ってきました。
誰かがいるから自分も出来る。仲間は本当に心強い存在です。
二、和服とその他のことを結び付けられるかどうか?
上記の技術を活かす、和服で外出できるようになるというところに
ハードルを感じている方のニーズを捉えて、
最後のレッスンはお出掛けをしたりする教室も見かけます。
でもね、さらにその後、どうなるか…。わたしはちょっぴり心配なんです。
それは、誰かが用意してくれたレールに乗っかっているだけだから。
多分「和服っていいな」とあなたが思ったときには、
・自由に着られていいな
・色んなシーンに着られていいな
・堂々と着られていいな
という気持ちも心の奥にあったはずなんです。
でもね、技術を学んだだけではその自信を付けたり、機会を自分でつくるのはちょっと難しかったりします…。
結局のところ、和服と何かを結びつけられる人はその後も着られるんです。
例えば、お華とか、お茶とか。
もう、着る機会として結びつけられていますよね。
そうしたお稽古をしていない方でも、
美術館めぐりとか、神社めぐりとか、旅行とか、犬の散歩とかでも勿論いいんです!
技術だけを持っていてもそれをどう活かすか、でその人のその後は変わってきます。
和服を特別なものに感じていたら、やっぱりセレモニーの時にしか着れません。
そうではなくて、例えば季節や自分の人生と結び付けられれば着る機会なんて
それこそ毎日探さなくても出てきますよ。
わたしは和服を通して、日頃からもっと和を感じて欲しいと思っています。
和とは、
・自然と調和すること
・五感を研ぎ澄ますこと
・季節を感じること
・誰かとコミュニケーションをとること
・文化を大切にすること
・歴史を知ること
・ご縁をつなぐこと
・心と身体を合わせること
・自分自身を整えること
そんなことだと思っています。
だから、節句や節分の話もするし、
神社の神様の話だってするし、
庭園で一緒に季節のお花を楽しんだり、
古い街並みを歩いたり、
お食事を楽しんだり
そんなことも行っています。
和服とその他のなにかを結び付けられたら、あなたの和服ライフは10倍も100倍も楽しめるものになりますよ。
だってここは日本。和を感じられるもの、行事、風習、場所、なんていくらでもありますからね!
そして、日本ならではのものを、もっと多くの人に感じて欲しいし、
和服を通じて気が付いて欲しんです。
わたしたちは世界でも稀な感性をもった民族だから、
忙しい毎日から少しだけ離れてみることで
目の前の景色が全然変わって見えてくるはずですよ!
—–■お知らせ■—–
5月中旬から新しく、オンラインコースを設けることにしました。
・自分のペースで学びたい
・時間の都合がなかなかつかず、自宅で学びたい
・遠方で、通うのに時間がかかる
・教室へ通うのに抵抗がある
そんな方にピッタリのコースとなります。
着る技術に関しては、こちらのブログで紹介した
レベル1.自分で着られるようになりたい人(自装)
を対象としています。
動画を通じて学び、スカイプまたは、Zoomでのご相談も受け付けています。
また、詳しい内容は今後のブログにアップしますので、
オンライン和服レッスンにご興味のある方はぜひ、
ホームページをブックマークしておいてくださいね(*^^*)
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