【和婚Q&A】ご祝儀袋の常識非常識!中の金額と外見の釣り合いは大丈夫??
~年間200日の和服生活の【きもの講師兼介添え】がお答えします!~
【和婚】をテーマに記事を更新しています。
間もなく10月で結婚式に招待されている方も多いのでは…?
今日はこれから結婚式に参列される方向けに
ご祝儀袋のお話をしていきたいと思います!
受付係をやってきたの。
今はカラフルなご祝儀袋がたくさんあって、
みんなそれぞれ個性的だったわ
すごくかわいいですよね!
ちょっと気を付けて貰いたいのは、
祝儀袋の外見と中身の釣り合いなんです
相応しくないものがあるのでしょうか…?
・水引の結び方による使い方の違いが分かる
・水引・祝儀袋の由来が分かる
以上の効果が期待できます!
友達の結婚式に呼ばれた。相場の3万円を正しく入れる方法とは?
一人なら3万円、夫婦二人なら5万円を包むのが
一般的だと思います。
3とか5とか奇数にするのは、
【結婚】という結びの席なので、
「割り切れないように」
という配慮からです。
もし、2万円を包む時には、
1枚を1万円札、残り2枚を5千円札にするという
方法もありますね。
そして、祝儀袋は基本は白です。
その昔は水引も紅白や金ではなく、白でした。
わたしも上記の写真のような
シンプルなものを使っています。
白は清浄を表します。
ご祝儀は相手への贈り物ですので、
贈り物に変な【念】がついていたら
いけません。
ですので、清める為に、
白いものに包んだのですね。
必ず白い封筒に入れるじゃないですか。
白の封筒も、そうした意味が込められています。
あなたに邪念があるとかそういう事ではないので
誤解のないように伝えたいのですが、
例えば、
神社参拝の時に手を手水舎で手を清める感覚と
言えば伝わるでしょうか…?
禊を行って自らを清浄に保つ意味があるんでしたよね。
本来、何もしていなくても、
普段の生活で我々は知らず知らずに
穢れをまとっているという考え方、
お金自体も多くの人の手に渡り、
穢れているかもしれませんので
白いものに包むのです。
新札を入れるのも、
古いものには色々なものが付いているから
新しいものを使うという配慮ですね。
祝儀袋の外見と中身の例
最近はカラフルな祝儀袋も増えていますので、
わたしが思う釣り合いの取れた金額をお伝えしますね。
わたしの感覚では、5万円です。
3万円を包むにしては、少々派手に感じます。
こちらの鶴の水引くらいのものだと、
10万円以上かな。それくらいの感覚です。
3万円だったら、こちらで十分だと思います(笑)
まぁ、結局頂く方にとっては外見より中身が重要な訳で…
すぐに開くものですし、
シンプルが一番だと思います。
という理由で、袋だけが派手なものを選んできたあなたは、
これからもっと祝儀袋を控え目にするか、
中身を奮発してくださいね(*^^*)
また、この辺りはマナー本とかにも書いてあるかと思いますが、
お祝いの席では、お札の人物が描いてある方を袋の表と合わせ、
裏で袋が重なる部分は上を向くようにしてくださいね。
ちょっとマニアックな熨斗の由来
さて、祝儀袋には必ず熨斗(のし)が付いていますよね。
表面の右上のところにある、アレです。
アレが【のしあわび】で、あわびが縁起物だから!
というのはどこかで聞いたことがあると思いますが、
もっと深堀りしていきます。
日本は海に囲まれた島国です。
昔は贈り物と言えば、海産物でした。
海産物とは、魚や海藻も含めてです。
なかでも、あわびは長寿をもたらす食べ物として
大切に扱われました。
今のように交通網が発達していなかったので、
あわびをスライスして干すという方法が取られ、
そして、火熨斗(ひのし)という、今のアイロンのようなもので
熨(の)したことから、熨斗(のし)あわびと言われ、
贈り物に添えられるようになりました。
現在でも、贈り物には熨斗をつけますが、
贈り物の中身がお金でも、その習慣が引き継がれ、
祝儀袋には熨斗が付いているのです。
合わせて覚えておきたい水引の結び方と結びに込められた意味
お祝いの席で利用する場合には、
紅白や金色が使われます。
反対に不祝儀の時には、黒が使われますね。
これは色で分かりますが、
結び方も一応、気を付けておきましょう。
結婚式の場合には結びきりになっていて、
すぐに解けない結びになっています。
入学祝いなどは何度もあることなので、
蝶結びになります。
ウッカリがないようにだけ気を付けてくださいね(*^^*)
さて、この【結ぶ】という行為には、
本来、魂を結び入れるという意味がありました。
結ぶことで魂が宿るという信仰です。
ですので、結びがつけられた贈り物は、
魂が込められているのです。
ここまでの背景がわかったら、
お金を白い封筒に入れる理由なんかも
連動してなるほど!と分かっていただけるかなと。
現代の私たちからしたらとても大袈裟に
思えてしまいますが、
昔の人は、ひとつひとつを
今よりもっと丁寧に、心を込めて
行っていたんだなぁと思うと、
ちょっと今の習慣やらなんやらが
上辺だけのものに見えてしまいますね(苦笑)
こうした日本人の考え方を少し知っておくだけで、
日頃の生活を整えようと思ったり、
ひとつひとつの動作を丁寧に行えるようになり、
多くの人がより心豊かになればと感じています。
ちょっといい話です。
水引が紅白になったのは、勘違いから??
さて、この水引の紅白は、
実は勘違いから始まったという説があります。
歴史を紐解いていくと、日本の習慣や伝統は、
由来が中国にあることが多いのですが、
貿易が行われていた時、
中国からの輸入品の箱には、赤と白の縄が縛り付けて
あったそうです。
これは、輸出する中国側からすると、
単なる【輸出品】という目印だったのですが、
日本に来た時に、これは【めでたいものだ】という
認識が広まり、後に水引は紅白になったようですよ!
皆に浸透していますよね(笑)
色々ありますが、由来や謂れを知るのは面白いですね♪
由来の話が多くなり、長くなりましたが、
・水引の結び方による使い方の違いが分かる
・水引祝儀袋の由来が分かる
さて、こちらのギモンは解決できたでしょうか?
あなたのお悩みに対する解決の一手となれば嬉しいです。
それでは、本日はこの辺で・・・
「日本人で本当に良かった!」と心から感じる時間が増えることを応援してます!
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【お知らせ】
2019年10月12日(土)に、清澄庭園内にある涼亭で
風呂敷のワークショップを開催します!
包み方のご紹介と、オリジナル風呂敷つくりということで、
ご自身で絞りを行っていただく、ちょっと珍しいワークショップです。
10月で涼しくなってきた頃ですし、
当日の会場の雰囲気も素晴らしいので、
気になる方は、是非、積極的に参加してくださいね(*^^*)
▼画像クリックでFBのイベントページへ遷移します。
うまくクリック出来ない方はこちらのアドレスからどうぞ▼
https://www.facebook.com/events/415939562460522/
上記イベントは台風の為延期になり、2020年1月19日に無事開催できました。
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