帯揚げ・帯締めで変わる!和服コーディネートの黄金比
3月、4月は出会いと別れの時期。
普段は和服を着ない方も、卒業式や入学式という晴れ舞台で、着物を着る機会に恵まれると思います。
ただ、たまにしか着ないからこそ、悩むコーディネート!
親から譲り受けたものがあるけれど、
「きものと帯のグッとくる組み合わせが見つからない!」
なんてお悩みはありませんか?
そんなお悩みをお持ちの方へ、今日は、着物と帯はもちろん、小物の色合わせについてデザインの黄金比からコーディネートを読み解いていきますよ!
年間200日の和服生活を通じ、日常に和服を取り入れることの良さや和服を通して学んだ日本人的生き方、考え方を次の世代に伝えるために日々活動しています
もくじ
●黄金比とは??有名企業のロゴにも隠れている人が心地よく感じる割合1:1.6
●色の使い方にもあった!知られざる黄金比~70:25:5~
●これは大発見!黄金比って和服のコーディネートに使えるんじゃないの??
●あなたにも使える!この比率で試してみて!
・いつも白や黒の無難な帯ばかりで変わり映えしない
・お金をかけずに小物だけ変えてイメチェンしたい!
黄金比とは??~人が心地よく感じる色の割合70:25:5~
あなたは黄金比って聞いたことがありますか?
あの有名なモナ・リザや、有名企業のロゴなどに実は人が無意識に感じる”心地よい割合”というのが、こっそり隠されているのです!例えば、モナ・リザは黄金比があったからこそ、現在でも名画として誰の心の中にも思い浮かぶ圧倒的存在ですし、あなたが知っている有名企業が有名たる所以も、ロゴやマークを使った戦略があると言えるのです。
すごーーく簡単に説明すると、【1:1.6】、【5:8】という比率に、我々は知らず知らずのうちに親近感を抱いたり、心地よいと感じたりするそうです。(正確には、1:(1+√5)/2だそうですが、分かりやすい数字だと5:8とかが近似値です。)
これは、頭で考える以前の、そもそも人間に備わっているものと考えてくださいね。
「知らず知らずのうちに受け取っている情報にこんな仕組みがされているなんて…!」
と、驚きの事実ですが、せっかくこの情報を手にしたからには積極的に活用していきましょう!
▼黄金比について詳しく知りたい方はこちらの記事を参考にどうぞ!▼
https://ferret-plus.com/1494
色の使い方にもあった!知られざる黄金比
さて、上記でご説明した黄金比ですが、色についても同様な比率があるんです!これは、デザインの分野などで活用されているようですが、わたくし、発見しちゃいました!
本当は生徒さんだけにこっそり教えている表に出したくない情報なのですが、
「和服で輝く女性をもっともっと増やしたい!」
という想いから、こちらのブログで公開することにしました。
この記事にたどり着いた貴方はラッキーですし、他のどのサイトでも伝えていないことなので、しっかり学んでこれからの和服ライフに活かしていってくださいね(*^^*)
さっそく。。。色の黄金比についてざっくり説明すると
・全体的なイメージ70=ベースカラー
・それを引き立てる25=サブカラー
・ポイントとなるの5=アクセントカラー
で構成されています。ウェブサイトの色の割合や、キャラクターの色設定にも使われるみたいですね。
よくできたサイトやキャラクターには黄金比は欠かせないようです。
こちらをクリックすると配色について詳しく知る事ができますよ▼
https://creive.me/archives/8680/
これは大発見!黄金比って和服のコーディネートに使えるんじゃないの??
和服のコーディネートに黄金比が使えると気が付いたのは、2018年秋。
「友人の結婚パーティーで着物を着たい、コーディネートはお任せするわ!」
と頼まれて、和服のコーディネートを考えて我が家のトルソー”ちいちゃん”に色々と着付けてみたところ…
写真でアレコレ見比べているときに
きもの:帯:帯揚げor帯締め
の割合が70:25:5になっているコーデがいちばんしっくりきたんです!
「わゎ、この黄金比、和服のコーデに使える!」
と発見をしてひとり、喜んでおりました。
和服の場合はパッと見た時に目に入るアイテムが4つあります。
全体のバランスから
・きもの=70
・帯=20
・帯揚げ=5
・帯締め=5
として全体を100に見立て、その他の帯や小物の割合を示してみました。
そのコーディネートがこちら
【1】紫(きもの&帯締め):シルバー/白(帯&帯揚げ)=75:25
悪くないですね。よく見かけるかなぁと思います。
「あぁ、きもの、着てるんだね、素敵ね」って感じで
でも、全体的にぼーーっとしていませんか?
【2】紫(きもの&帯締め):紺(帯):白(帯揚げ)=75:20:5
帯を全く別のものにチェンジしました。
きものの色も落ち着いているので、帯の色の濃さと合わせると全体的に暗い感じ。
「あ、まぁ、ふーーん、そうなんだ」って感じで
バランスは良くないですし、あまり素敵だと思いません。
【3】紫(きもの):シルバー(帯):紺(帯揚げ・帯締め)=70:20:10
これはある意味鉄板パターンです。帯揚げと帯締めってよくセットで売られていますし、同系色に合わせる方も多いと思います。安心して着られる組み合わせですし、よくよく考えると通常はこんな風になります。2番目の写真と比較しても一目瞭然ですね。
今回は帯揚げと帯締めの割合に100のうちの5を当てているので
同色にすると、それだけでセット扱いで割合が10になります。
でも…、もう少しアクセントの色を効かせたくないですか??
【4】紫(きもの):シルバー/白(帯&帯揚げ):紺(帯締め)=70:25:5
やっと見つけた!これがピッタリしっくりくる!
アクセントカラーが効いているし、全体もまとまっている。
和服の黄金比はこのパターン!
と決まったのがこちらのコーディネートでした。
通常、帯揚げと帯締めは同系色で合わせることが多いですが、こちらの場合は、どちらか一方(今回は帯締め)のみを帯に対してアクセントカラーにし、帯揚げは帯と同系色でまとめるというパターンです。
あなたにも使える!この比率で試してみて!
よくある和服のコーディネートの紹介って、雑誌なんかは特にそのきものや帯に焦点を当てているものなので、全体のバランスの測り方ってわからないと思うんです。けれど、他人があなたの着物姿を見た時にはしっかりと小物まで含んだトータルの姿で脳内処理されます。
また、色については、
・同系色を合わせるとか
・反対色を合わせるとか
いくつかのパターンについてのレクチャーはあっても、全体から見た割合まで教えてくれるところはないですよね。
ただ、今回、
きもの=70
帯=20
帯揚げ=5
帯締め=5
という具体的な全体に対する色の割合を数値化したことで、
黄金比の70:25:5
というのを見出すことが出来ました!
それぞれのきものや帯、小物の割合を覚えておいて
全体的なバランスをみたいときに
頭の中でささーーっと計算できると便利じゃないですか??
「あともうひとつ、工夫が欲しい」
「いつものコーデから抜け出したい」
「小物を買うときの参考にしたい」
そんなときにきっとあなたのお役に立てるはずです!
必ず黄金比にしなくてはいけない!というのではなくて、迷った時に立ち戻れる基本として身につけておいて欲しいなって思います。
そして、友人から依頼されたコーデと、わたしも自分のコーデを考えて一緒に結婚披露パーティーへいったときの様子がこちら▼
私自身のコーデも
ブルー(きもの):シルバー/白(帯&帯揚げ):紫(帯締め)=70:25:5
の黄金比でした!
普段は全く違った事柄に見えることが繋がった瞬間というのは嬉しいですね。今回は和服のコーディネートと黄金比が繋がった瞬間でしたが、そういう発見を掘り出すのが楽しみで仕方ありません。
是非、今後のコーディネートの原点として参考になさってください!
まとめ…和服のお色味コーディネート
きもの=70
帯=20
帯揚げ=5
帯締め=5
と割り振ったときに、黄金比の70:25:5を活用
通常だと、帯揚げと帯締めは同系色で合わせることが多く、セット品も多いなか、もうひとつ個性を出したい時やポイントを効かせたいときに
・最もオススメの黄金比活用パターン
帯と帯揚げ、または帯と帯締めを同系色でまとめ、その他の帯揚げまたは帯締めをさし色とする。
一度試してみてくださいね(*^^*)ただ、これが正しいという絶対ではありませんので、個人のお好みでお願いします。今回は白衿の前提で、衿に関しては数値に含んでおりませんでしたが、衿でも印象は随分と変わるので、このあたりも今後解説していきたいと思います。
それでは、本日も最後までお読みいただき誠にありがとうございました。
「和服を通じて幸せになれた!」
「日本人に生まれて良かった!」と感じる方がより一層増えますように…。
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